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AT&TはフリーCFは「想定通り」とするも、show me storyに

  • 1Qは利益率が改善も、フリーCFの少なさが嫌気される
  • ポストペイド純増数は過去2年で最も低い伸びとなる
  • ブロードバンドは光回線の増加が続く
  • ラテン・アメリカの利益は2.5倍、解約率など改善

AT&Tは4月19日に1Q(1-3月期)決算を発表し、同日に10%安となった後、20日は3.2%高と反発しました。

株価は低いバリュエーションが支えになりそうですが、フリーキャッシュフローやモビリティ(移動通信)事業の先行きの減速感への不安から、当面は反発力に乏しい展開となりそうです。

今回の1Qのフリーキャッシュフローの市場予想比での小ささ(3分の1に留まる。年間会社計画の16分の1)は、会社としては「想定通り」とのことです。

モビリティやラテンアメリカなどで利益は稼いできているので、今後、フリーキャッシュフローを積み上げていく力は十分あると思われます。

しかし、実績は市場予想比でかなりの少額にとどまってしまったので、株価としては「show me story」(結果を示せ)にならざるを得ないところです。

1Qは利益率が改善も、フリーCFの少なさが嫌気される

1Qの営業収入は前年同期比+1%の301億ドル(市場予想は302億ドル)、調整後EBITDAは+4%、利益率は+0.8%ptの35.1%でした。

調整後EPSは-5%の0.60ドル(市場予想は0.59ドル)でした。

EPSは減益となりましたが、EBITDA利益率は改善しました。主力のモビリティ事業の利益率が+2.1%ptの40.7%と好調でした

ラテン・アメリカ(メキシコ)も僅かな寄与ではありますが、利益の増加基調が続いています。

2023年末までに、年率換算で60億ドル超のコスト削減を進める計画は達成に向けて順調に進んでいるとしています。

ただし、フリーキャッシュフローが10億ドルのプラスに留まったことで、株価は大きく嫌気されました(市場予想は30.2億ドル)。

会社としては「想定通りの額」と分析しており、季節性や想定されていた運転資金の増加が影響したとしています。

まず、2022年の10-12月期の商戦期で端末を多く販売した分のキャッシュアウトが、この1Qに出たとのことです。また、一部インセンティブの支払いもこの1Qに集中したためだとしています。

会社は年間160億ドル以上のフリーキャッシュフロー創出に対しては、引き続き達成意欲を示しています。

とはいうものの、本当に2Q以降にフリーキャッシュフローを積み上げていけるのか、現時点では不透明です。マーケットがAT&T株に対して好意的な見方をするには、実際にフリーキャッシュフローが積み上がっていくのか、2Q(4-6月期)以降の実績を見ていく必要がありそうです。

ポストペイド純増数は過去2年で最も低い伸びとなる

モビリティの営業収入は前年同期比+3%の292億ドル、調整後+8%の84億ドルでした。

モビリティはコミュニケーションズセグメントの8割近くを占めています。ビジネス・ワイヤラインは減益でしたが、家庭用ブロードバンドのコンシューマー・ワイヤラインやラテン・アメリカは増益でした。

モビリティは、契約数・接続数は+13%、前四半期比では+3%の2.23億となり、ポストペイド(後払い)携帯の契約数が+4%、前四半期比では+1%の7,005万でした。

ポストペイドの四半期純増数は+42万となり、11四半期連続で40万超えとなりましたが、ここ2年間では最も低い伸びとなり、ネガティブ視された面があります。

端末のアップグレード率も減速しましたが、解約率は0.8%台を維持しています。ARPUは低下しましたが、契約純増で増収・増益となりました。

ARPUの上昇は、前年の価格アクションや、米国外のローミング収入の増加、高価格帯のデータ通信無制限プランの比率が高まったことが寄与しました。

ミッドバンドの5Gカバレッジは1.6億人超となりました。全米の5Gカバレッジは2.9億人となっています。

ブロードバンドは光回線の増加が続く

ブロードバンド接続数は合計では微減ですが、光回線は四半期で27.2万純増となり、13四半期連続で20万超となりました。

ARPUもじり高となっており、利益増に寄与しています。

ラテン・アメリカの利益は2.5倍、解約率など改善

ラテン・アメリカの営業収入は+28%の8.8億ドル、調整後EBITDAは2.5倍の1.45億ドルとなりました。

利益率は米国よりもかなり低いですが、利益の増加傾向が続いています。

ワイヤレス契約数は前四半期比でほぼ変わらずでしたが、ポストペイドは+1%の497万でした。

ただし、四半期純増数が+1万と、前の四半期の+61万から大きく減速しました。

解約率は5.8%に低下、ARPUは7.23ドルに微上昇しました。

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