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ナイキ株を今買う理由

9月下旬、ナイキの決算発表直後にナイキ株を新規に購入しました。理由は、サプライチェーンの最悪期が過ぎ去ったと考えたからです。

6-8月期決算は売上高が前年同期比で16%増えましたが、市場予想には届きませんでした。主にベトナムの工場がコロナによるロックダウンで閉鎖していたことが理由です。

ナイキは、ベトナム、インドネシア、中国の工場で主にフットウェアを製造しています。ベトナムはフットウェアの製造の約51%を占める、最大の生産地です(2021年5月期)。

会社の説明によれば、既に10週間分の生産が失われたとのことです。その他にも、世界的な輸送の逼迫で輸送時間が想定以上に増えたいたと会社のマネジメントは述べています。

しかし、ベトナムの工場再開は10月から順次進むとのことです。フル生産になるには数ヶ月かかるということですが、供給力の最悪期は過ぎ去ったと考えていいでしょう。世界的に、デルタ変異株はピークアウトの方向になっており、ベトナムも同様の展開が期待できます。

また、生産の遅れは会社経営に経営に致命的とはいえません。真に致命的になるのは、モノが売れないです。ナイキは売上高は市場予想を下回りましたが、モノがないため売れなかった、という状況だったといえます。モノがあるのに売れない、ではありません。

その証左の1つとして、直販やネット販売は好調のようです。原価はインフレであがっていると思われますが、粗利益率は46.5%と、前年同期の44.8%から上昇しました。

ナイキはフルプライス、つまり値下げしないで販売した比率は、65%を超えたと述べています。65%は、約4年前のインベスターデーで掲げていた目標です。直販、さらに人件費を少なくできるネットでの販売増加は、粗利益率にはポジティブといえます。この比率が上がっているということは、ナイキは会社にとって魅力的な価格でモノを販売できていることを意味し、利益にポジティブです。

決して、ナイキのブランド力や販売力が落ちていないということがうかがえます。

また、足元では、中国からのコンテナ船運賃価格の上昇に一服感が出ているようです。中国国内の電力不足でモノの生産が遅れていることが一因の可能性がありますが、輸送時間や輸送コストに改善の兆しが出ているようです。

ナイキのモノの生産落ち込みは一時的であること、ブランド力は健在であり、むしろネットや直販による販売力が強まっている可能性もあること、輸送コストや時間などの悪影響に緩和の可能性もみられること、から今がナイキ株の押し目買い時期だと捉えています。

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