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テラドック、22年後半の回復がカギ PBRは0.6倍

テラドック・ヘルス(TDOC)が10-12月期(4Q)決算を発表し、22日の時間外取引で株価が下落しました

4Qの収入は前年同期比45%増の5.54億ドル、調整後EBITDAは同53%増の0.77億ドルとなり、共に市場予想の5.46億ドルと0.72億ドルを上回りました

4Qの米国の有料会員数は5,360万人となり、前四半期(3Q)から110万人増えました。2Qから3Qの増加数の50万人からは加速しました。訪問件数は440.7万件(うち米国は329.1万)で、前年同期の311.7万件から41%増えました。3Qの35%増から伸び率は加速しました。

2021年度は下半期に伸びが加速しており、オミクロンなど変異株の流行が業績拡大につながりました。

慢性的な病気のソリューション(Chronic Care)に対する登録者数は前年同期比22%増加し、72.9万となりました。同登録者数のうち1つ以上のプログラムに登録した会員数は前年同期比で2倍以上となり、合計プログラムの登録数の伸び率は30%以上になりました。メンタルヘルスとその他のテラドックのサービス(一般医療または皮膚病関連)を併用する会員の平均収入は、メンタルヘルスのみを利用する会員と比べて20%から60%高い傾向にあるとしています。ただし、このChronic Care登録者数は、3Qの72.5万人からほぼ増えていません(2Qは70.9万人)。

米国の有料会員当たり平均収入は2.49ドル、3Qの2.40ドル、前年同期の1.63ドルから増加しました。利用率(米国の月次訪問件数を米国の月次有料会員数で徐算して年換算した比率)は22.7%と、前四半期の21.0%から拡大しました。

Livongo会員のデータポイント数(累計)は21.9億個となり、3Qから2億個増えました。3Qは前四半期から2.7億個増えたため、減速しています。

しかし、通期見通しの一部が市場予想をショートしました。通期売上高は25.5億〜26.5億ドル(前期比25~30%増。2021年度は20.3億ドル)、調整後EBFITDAは3.30億〜3.55億ドル(同23~33%増。同2.68億ドル)と予想し、レンジ中央値(26.0億ドル、3.425億ドル)は、売上高が市場予想の25.8億ドルを上回ったものの、調整後EBITDAは予想の3.51億ドルを下回りました

調整後EPSは1.60〜1.40ドルの赤字を見込んでいます。新しいChronic Care顧客の加入が本格化するのは2022年の後半にシフトすると見ています。これには、過去数ヶ月に契約したHCSC(米国の健康保険会社)などを含む新しい顧客企業の大型ヘルスプランの開始を想定しています。

その結果、EBITDAは費用増が当初は響くものの、新規顧客が貢献する下半期にEBITDAマージンは拡大すると見込んでいます。Chronic Careの2022年度成長率は、昨年11月に定めた25~35%の成長を引き続き見込んでいます

2022年度は2Qから前四半期比の力強い成長を見ており、1Qから2Qにかけて約4,000万〜5,000万の収入拡大を見込んでいます。費用面では、下半期からの顧客化を見込んで上半期にマーケティング費用が膨らむと見ています

米国の有料会員数は5,400~5,600万人(前期末比1~5%増)、訪問のみのアクセスは2,400~2,500万、合計訪問数は1,850~2,000万(前期比20~30%増、2021年度は1,540万)を見込んでいます。

テラドックはオンライン診療ゆえにテクノロジー寄りの企業として当初は評価されていましたが、基本的には空き時間のある医者を確保するなど、人的な要素が強いビジネスモデルだと考えています(テクノロジーと評価できない)。もちろん、Livongoの買収によって糖尿など様々なデータを患者が自宅で測定したり、Primary360を含め、メンタルヘルスの領域などワンストップソリューションを提供しながら遠隔診療の幅を広げるという将来性には健康で過ごしたいという一個人の願いとしても期待したいところではあります。

4Qの決算では営業損益が0.41億ドルの赤字に縮小するなど(前年同期は4.59億ドルの赤字)、ブレークイーブンが見えつつあることはポジティブだと言えます。2021年度の営業CFは1.94億ドルのプラスに転換しました(前期は0.54億ドルのマイナス)。投資CFは0.73億ドルのマイナスなので、フリーCFはプラスです。資金繰りには全く困っていません。

ただし、足元の会員数やLivongo関連のデータが2割、3割のペースで拡大していない、今後もそこまで急速に拡大しないという見通しを踏まえると、テクノロジー企業並みのバリュエーションを求めるのは今後も不可能に近いでしょう。

私は200ドルを越えたところで購入し、一時大きな含み益を得ましたが、その後は130ドル近辺で7割型を売却しました。すぐに反発すると悔しい思いをすること、医療の発展での観点から同社の成長に期待したいことから残り3割は大きな含み損下でも、ガチホールドする予定です。

2021年度のBPSは100ドルです。22日終値のPBRは0.65倍です。すでに1倍を下回って久しいので「割安」と言っても説得力はありませんが、黒字転換が見えてくれば1倍割れの是正に向けた評価回復が始まる可能性はあると思います。2021年度の株主資本は160.46億ドル、2020年度は158.84億ドルでした。うち、累計損失は14.21億ドル、2020年度は9.93億ドルでした。

ただし、繰り返しになりますが成長モメンタムが大きく低下しているため、株価は向こう3年くらいでは元の値を回復はできないと見ています(一段と深刻なパンデミックが襲わなければ)。ビジネスは決して拡大していないわけではなく、会社は正しい方向へ経営を向けているようには感じますが、市場の高い成長期待には応え難いのが現状です。

2022年度は下半期の成長加速ストーリーが会社から示されましたが、新型コロナの感染鈍化が見込まれる中で慢性的な病気ソリューションに対する支持を拡大していく必要があり、その答えを見るのは早くて下半期になりそうです。成長回復も、これまでに新規に獲得した顧客によるものが大部分になる可能性があり、新規顧客獲得の発表が待たれます。

よって、当面は株価カタリストに欠く展開になりそうです。

-TDOC

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