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テラドック、アマゾンの遠隔診療終了の噂で時間外4%高 買いは一時的か?

24日の時間外取引で、テラドックが終値比で約4%高と上昇しました。アマゾンが年末までに遠隔診療のAmazon Careを終了するとの観測が伝わったことで、競争悪化懸念がやわらぐと見た買いが入ったようです。

テラドックには確かにポジティブ(短期的には)な話だと思いますが、私自身はこのニュース(が事実となれば)をもって、テラドック株が本格的な上昇トレンドになるとは思っていません

まず、アマゾンだけがテラドックの競合ではありません。例えば米保険・医療大手のユナイテッド・ヘルス・グループはOptumで同様のサービスを展開しています。現状、テラドックは買収したリボンゴを通じた自宅での糖尿病治療や、うつ病などメンタルヘルスなど、遠隔診療でできることの幅を広げようとしています。しかし、ここまでの株価急落で多くの投資家が自覚したように、テラドックは必ずしも他社と完全に差別化できるだけのテクノロジー優位性があるわけではありません。もちろんある程度の優位性はあるでしょうが、世の中の現状は(米国はコロナから回復したこともあり)そうしたテクノロジーを積極的に使う段階ではまだないと推察します。コロナが蔓延していなければ、多くの患者が病院に行くという選択がとられるのではないでしょうか。

遠隔診療はテクノロジーというよりも、時間を持て余している医者をつなぐ、人海戦術的なサービスなのだろうと思います。もちろん、将来、自宅などで様々な健康データが取得できるようになれば、遠隔診療の幅は広がるため、遠隔診療の将来性自体は高いと思います。しかし、そのサービスを提供する企業はテラドックでなければいけないことはなく、多くの企業でも同様のことができる余地があります。

顧客定着率という点では、ユナイテッドヘルスのような保険会社により分があると言えます。同社は既に、1.5億人近い保険加入者を有しており、病院や薬局との連携も密接ですので、同社のような企業の方が費用効率性の高い遠隔診療を提供できるのではないか、という印象も持ち得ます。

また、一部の証券会社の分析によると、アマゾンが遠隔診療そのものを止めるかは定かではなく、別の軸でサービスを提供するのではとの見方もあります。これまで関連企業(1 life Healthcareなど)を買収してきましたので、いかに事業のトライアンドエラーで有名なアマゾンと言えども、買収した関連事業を短期でやめるようには思えません。アマゾンとテラドックはAlexaを通じて提携関係にあるので、今後も協力関係が続くかもしれません。

そうしたことも踏まえると、アマゾンの遠隔診療中止=テラドックにとっての後ろ支え(可能性は低いが買収されるシナリオも含めて)が無くなりかねない印象もありますので、今回の報道が真実だった場合、一概にテラドック株にとって長期的な意味でポジティブとは言えないのではないかと考えています。

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