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アマゾンはコスト抑制も好感 ダブルボトムで150ドル近辺が戻りメド

アマゾン・ドット・コムは28日引け後の2Q(4-6月期)決算を受けて、寄り前気配は10%高の135ドルとなっています。

予想よりも良好な売上高(前年同期比7%増)に加え、3Q(7-9月期)見通し(13~17%増)で売上高伸び率のボトム感が示唆されています。オンライン店舗売上高は4%減でしたが、1Qの3%減からの落ち込みは限られ、底打ちへの一歩を見せました。サードパーティセラーは9%増と、こちらは1Qの6%増から加速しました。営業損益は赤字継続の可能性がありますが、2Qではコスト抑制が図られたこともプラス評価されているようです。

例えば、2Qのフルフィルメント費用は前年同期比15%増の203.42億ドルと大きな伸びを示していますが、1Q(1-3月期)の23%増からは減速しました。設備投資額は10%増と、1Qの24%増からこちらも減速しました。

また、従業員数は152.3万人と、1Qの162.2万人から減少しました。四半期間で減少したのは、21年1Q以来です。前回決算で課題視された、余剰キャパシティに対するソリューションが見えてきたようです。

経営陣は管理可能な費用について進捗が見られたと述べ、特にフルフィルメントネットワークの生産性の改善が顕著だったと述べています。また、迅速な配送や会員特典の追加などに投資することで、「Prime」会員に対するサービス充実を図りました。Primeの値上げの結果、契約維持は依然として強いとしています。サブスクリプションサービスは1Q同様に10%増と、安定感を見せました。

2Qの間、消費者の需要にはステップアップが見られたとのコメントもしており、売上高とコスト管理の双方に前向きな兆しが見られます。フルフィルメントは、3Qは2Qよりも15億ドルのコスト改善を想定しています。

広告収入は18%増と、2Qの23%増からは減速しましたが、堅調でした。

一方で、やや気掛かりとなったのは、AWSの営業利益率の低下です。2Qは29.0%と、1Qの35.3%から6%ptほど低下しました。受注残は65%増と、1Qの約68%増からは減速は見られませんが、現在の唯一の黒字事業ですので、採算性の低下は気になるところです。また、テクノロジーコンテンツ費用は2Qは30%増の180.72億ドルと大きく増えており、依然として一定の投資拡大フェーズにあるようです。

株価は今晩、125ドルを上回って引ければ、ダブルボトムの形成となります。その場合、中期的には150ドル近辺(50週移動平均)への戻りが試されそうです。今回の決算は、いきなりそこまでの戻りを試すほどのポジティブ内容だったとは思いませんので、戻りにはしばらく時間がかかりそうですが、まずは200週移動平均線(127ドル)を上回り、同線がサポートラインになることを期待しています。

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