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ユナイテッドヘルス、寄り前7%高 サイバーアタックの1Qは予想上回る

寄り前に2024年度1Q(1-3月期)決算を発表し、前日終値比7%高の479ドルとなっています

収入は+9%の998億ドル、調整後EPSは+10%の6.91ドルで、それぞれ市場予想の992億ドルと6.59ドルを上回りました

サイバーアタックで減益も通期調整後見通しは据え置く

営業利益は-2%の79.3億ドルと減益でした。傘下企業Change Healthcareのサイバーアタックにより、8.7億ドルの損失が発生しました(UnitedHealthcareが2.3億ドル、Optumが6.4億ドル)

同損失を除いた調整後ベースの営業利益は+5%の85.2億ドル、利益率は8.5%でした(前年同期は8.8%)

同損失はEPSでは0.74ドルの逆風となりました

また、事前にアナウンスしていたブラジル事業の売却で約70億ドルの損失計上も行いました(キャッシュ支出は無い)

こうした影響を踏まえて、通期の希薄化後EPS見通しは17.6~18.20ドル(-26~ -24%)に変更しました。サイバーアタックは通期で1.15~1.35ドルの逆風と見込んでいます

それらの影響を除外した調整後EPS見通しは従来の27.50~28.00(+9~11%)を維持しました

保険事業: メディカルコスト比率は引き続き高水準

1QのUnitedHealthcareの収入は+7%の754億ドルで、市場予想の752億ドルを上回りました

ただし、メディカルコスト比率(メディカルコスト÷保険料収入)は+2.1%ptの84.3%で、引き続き高水準が続いています

メディカルケアコストの請求支払い日数は47.1日と、前四半期の47.9日からさらに支払いサイクルが早まりました

UnitedHealthcareの顧客数は前四半期から128万人減の5147.5万人でした。ブラジル事業売却の影響と思われます。米国外の商業顧客数が前四半期の554万人から229.5万人に大きく減少しました。米国の商業は+210万人の2,942万人でした

メディケアアドバンテージは6.5万人増の776万人でした。メディケイドは-16.5万人の768万人でした

Optum: Insightの受注残は成長続く

ケア・データ分析・薬局サービスのOptumは+13%の611億ドルでした

サイバーアタックの影響により、Insight(データ分析)の営業利益が-46%と大きく減少しましたが、Insightの契約受注残は前四半期比+2%と引き続き増加しました

株主還元: 自社株買い+54%

営業キャッシュフローが-93%と大きく減少したことで、フリーキャッシュフローは-97%の4億ドルでした

株主還元額は+36%の48億ドルで、自社株買いは+54%の30.7億ドルでした

決算データ・図表

Screenshot

通期業績・配当・バリュエーション

2024年度と2025年度調整後EPSは10%台の増益が市場で予想されています。今期予想PERは16.2倍です

配当は2023年6月に増配されたので、今年も同タイミングでの増配が見込まれます

株価は年初来で15%安と大きくアンダーパフォームしています

アナリストの目標株価平均は568ドルです

ユナイテッドヘルス・グループとは

https://www.unitedhealthgroup.com/investors.html

ユナイテッドヘルス・グループは、米国最大級の医療保険及び医療サービス会社です

傘下のUnitedhealthcareが医療保険、Optumがケアサービスや医療機関向けデータ分析サービス、薬局サービスなどを展開しています

医療保険は商業向け、シニア向け(公的医療保険のメディケアや処方箋薬の割引などを受けられる有償のメディケアアドバンテージ)などを提供しています

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