商業保険ブローカー大手のアーサー・ギャラガー(AJG)が24日に、1株当たり四半期配当(3月15日支払い)を0.55から0.60ドルへ9%増配しました。配当利回りは1.0%、今期の予想配当性向は24%です
4Q決算は良好 オーガニック収入は+8%
翌25日は2023年度4Q(10-12月期)決算を発表し、収入は+20%の24.3億ドル(市場予想は24.1億)、調整後EPSは+24%の1.85ドル(同1.85)でした
ブローカレッジ収入(主にコミッション)は+20%の20.5億ドル、リスクマネジメント(主に手数料)は+17%の3.8億ドルでした
同社は買収を繰り返しており(4Qは14社)、その影響を除いたオーガニック収入は+8%でした。4Qの世界の損害保険の保険料(更新)は+8.5%となり、引き続きインフレよる保険対象資産の価格上昇(保険料の上昇)が追い風になっているようです
昨年末に株価下落も2024年は再びアウトパフォーム
AJGの株価は、昨年末に米利下げを急速に織り込む過程の金利上昇で他の保険株(主に生命保険株)と同様に下落しました。AJGは金利収入も得ており、4Qは1.2億ドル(保険料ファイナンスなどを含む)と全社収入の5%近くを占めています
ただ、2024年の株価は年初来で+4.6%と、S&P500の+2.6%を再びアウトパフォームしており、堅調です。今期来期も+10%超の増益が市場で予想されており、目標株価平均は256ドル(1/26終値は233ドル)です
コンスタントに+10%超の増益を続ける中、20倍台前半の今期や来期予想PERは評価余地がある水準に映ります