原油価格の一段高やロシア制裁を受けた金利急低下に株式市場が見舞われるなか、1日は金融株が急落する一方で、エネルギー株の一角が買われ、保有株のシェブロンが高値を更新しました。
同社は1日のインベスターデーで、資本計画や次世代エネルギーへの取り組みをアップデートしています。
概要は以下の通りです。成長を続けながら株主優待還元も両立するスタンスがうかがえます(配当に関する記載がないのは気になりますが)。
・年間自社株買い枠を50億-100億ドルへ引き上げ。従来計画は30億-50億ドル
・投下資本リターン率12%を目標(ブレント原油価格60ドル前提)
・1株当たり営業キャッシュフローを2026年にかけて年間10%増を目指す
・2026年にかけた年間の設備投資および資源探査費用は150億-170億ドルの計画を維持
・2026年までに1バレル当たり営業費用を2021年水準から10%超減らす
・2026年まで石油と天然ガスの年率平均生産量は3%超の増加を想定
次世代エネルギーに関しては2050年に向けてカーボン排出量の削減に向けたプロジェクトに取り組むとしています。また、再生エネや水素活用についてもアップデートしており、ESG投資家からのプッシュバックにね和らぎにつながるか、期待していきたいところです。
前日の2月28日には、再生可能エネルギーのリニューアブルエナジーグループを31.5億ドルで、全額キャッシュで買収すると発表しています。2030年までに再生可能エネルギー燃料の日量生産10万バレル(2021年10-12月期の同社の石油換算生産量は311.7万バレル)を目指すシェブロンの計画の加速につながるとしています。