スターバックスから四半期配当を14.77ドル、約2,100円受領しました(1ドル=142円換算)。私の保有株数は42株、約50万円です。
2022年は欧米で経済正常化の動きとなり業績にポジティブに寄与していますが、中国のロックダウンよりアジアは振るわず、賃金インフレが進む中で株価は夏前に70ドル前後に下落しました。
その後は復調し、9月13日に開催したインベスターデーで公表した3年計画(2023年9月期~2025年9月期)を受けた90ドル台を回復する場面がありました。
新3年計画は、暫定CEOのシュルツ氏が登壇し、既存店売上高のCAGR(年平均成長率)7~9%、売上高のCAGR10~12%、調整後EPSのCAGR15~20%を示しました。また、10月から就任する新CEOのLaxman Narasimhan氏も紹介されました。
Reinvention plan(再生計画)と名付けられた今回の計画では、既存店売上高成長の継続などを示しました。全社既存店売上高CAGRは従来計画の4~5%から7~9%に引き上げ、米国も同率目標としました。中国は2023~2024年度はコロナの反動で大きくアウトパフォームし、2025年度は4~6%成長としました(従来予想の2~4%から上方修正)。
デジタルの拡大や成長市場に対する自信が成長の源としています。世界の店舗数は年間で約7%増と、従来の約6%増から引き上げました。米国で3~4%の年間増加を見込み(従来目標は約3%増)、中国は年間13%増としました。こうした成長率を前提に、世界の店舗数は2025年末までに4万5000店に接近するとしています(2022年6月末は3万4948店)。2030年までに約5万5000店を目指す目標は維持しました。
売上高のCAGRは従来目標の8~10%、調整後EPSも従来目標の10-12%から大きく引き上げました。店舗効率性への投資やデジタルプログラムの強化、Starbucks Rewards会員規模の拡大、製品イノベーション、グローバル展開加速などを成長エンジンとしています。
また、自社株買いも再開するとし、年間EPSで約1%の増加に相当する買いを行います(2024年度より実施)。自社株買いと配当を合わせて、今後3年間で約200億ドルを株主に還元するとしました。これは、9月22日時価総額966億ドルの約1/5に相当します。
一部アナリストからは、これまでに長期計画を達成してから程なくして下方修正に見舞われたことを踏まえて、今回の計画の実現確度は必ずしも高くないといったやや懐疑的な見方もされています。グローバル景気が一段と厳しい局面を迎えようとしており、楽観は禁物ではありますが、将来の成長計画を示したことは同社の成長に向けた意気込みが少なからず現れており、個人的には前向きに評価したいところです。
株主還元も注目です。同社は前期は自社株買いは行っておらず、先日も、店舗投資に優先的に資金を振り向けることから自社株買いには消極的な姿勢も見せていました。今回示された株主還元の計画は年間あたり70億ドル弱と、2020年度の37億ドル(自社株買い17億ドル、配当19億ドル)の2倍弱となります。
調整後EPSは、今期は中国の影響で減益の市場予想ですが、2023年度は17%増が予想されています。予想PERは30倍弱と割安感に乏しいですが、予想配当利回りは2.3%台と同社株の過去比では高い比率にあります。