アルファベットが26日引け後に4-6月期決算を発表しました。
収入は前年同期比13%増の697億ドル(為替影響除外ベースでは16.3%増)、TAC(顧客獲得コスト)を除いた純収入は575億ドルとなり、市場予想の580.3億ドルを下回りました。希薄化後EPSは11%減の1.21ドルで、市場予想の1.32ドルを下回りました。
営業利益は0.5%増の194.53億ドルで、市場予想の203億ドルを下回りました。営業利益率は28.7%で、前年同期の30.5%から低下しました。
前年同期は営業外収益で26億ドルを計上していた反動で、営業利益以降は減益となりました。
Google広告収入は12%の563億ドルで、市場予想の559億ドルを上回りました。グーグル検索&その他が14%増収の407億ドル(1-3月期は24%増)、YouTube広告は5%増収(同14%増)の73億ドルでした。グーグル検索&その他は市場予想の403億ドルを上回り、検索広告の底堅さは確認されました。旅行や小売が引き続き堅調でしたが、旅行セクターについては困難さも見られる、とも経営陣は述べています。おそらく、この夏を過ぎれば旅行需要は一旦減速に向かうことが想定されますので、ビザ(V)などの発言や見通しにも注意を要したいところです。
YouTubeは市場予想の75億ドルを下回りました。グーグルサービスの営業利益率は39.2%から36.2%へ低下しました。
グーグルのその他収入は1%減の66億ドルでした。「Google Play」の手数料率引き下げの影響が出ています。「Android」端末の稼働台数は30億台超となり、昨年1年間で10億台がアクティベートされました。
グーグルクラウドは36%増の63億ドルで、こちらも市場予想の63.2億ドルを下回りました。営業赤字は8.6億ドルと前年同期の5.9億ドルから拡大しました。アザーベットの営業赤字は14億ドルから17億ドルへ拡大しました。
ドル高基調を踏まえて、7-9月期はより大きな為替の逆風が見込まれるとしています。
総じて、市場予想よりも低調な決算となりましたが、一部広告は市場予想よりも良好だったほか、事前に低調観測が強かったためか時間外取引では終値4%高と上昇しています。