ブロードコムの2Q(2-4月期)決算の電話会議、会社経営陣のコメント要約です。
売上高は前年同期比+43%で、買収したVMウェアを除けば+12%でした。買収を除くベースでも成長を継続しています
インフラソフトウェアはVMウェアの統合が順調
インフラソフトウェアの売上高は175%増の52.9億ドルで、うち27億ドルはVMウェアでした
VMウェアの統合が順調で、サブスクリプションライセンスモデルへのシフトを進めています
買収後、上位1万顧客のうち3,000顧客に対して、自前のバーチャルプライベートクラウドのオンプレミス環境の構築に関する契約を締結しました
契約は複数年間に渡ります。ソフトウェア事業の年間受注額(ABV)は1Qの19億ドルから28億ドルに加速しました
AI需要でネットワーキングが44%増収、全社の53%
半導体ソリューションは、ネットワーキングが+44%の38億ドル(1Qは+46%)をと大きく伸び、全社売上高の53%(1Qは45%)を占めました。AIネットワーキングとカスタムアクセラレータの両方に対するハイパースケーラーからの強い需要が牽引しました
AIデータセンタークラスターの導入が進むにつれて、売上高に占めるネットワーキングの割合が増加する方向にあるとしています
スイッチの販売数は前年比倍増し、Tomahawk 5とJericho 3は、アリスタネットワークス(ANET)やデル(DELL)、スーパーマイクロ(SMCI)などのパートナーと緊密に連携して導入に成功しています
AIバックエンドファブリックのPCI ExpressスイッチとNIC(ネットワークインターフェースカード)の出荷も倍増しました。AIデータセンターの光相互接続を800Gbps帯域幅に急速に移行する取り組みを同社はリードしています
ハイパースケーラー(アマゾンやメタなどからカスタムAIアクセラレータを受注しており、それらをネットワーク化することは非常に困難なものの、同社のイーサネットソリューションが使用されていると説明しました
現在導入されている最大の8つのAIクラスターのうち7つで、AVGOのイーサネットソリューションが利用されているとのことです
こうした点を背景に、ネットワーキング売上高は今期35%以上の成長を見込んでいた従来ガイダンスに対して、現在は40%の成長を見込んでいます
AI関連売上高は+280% 今期は10億ドル上方修正
AI関連の半導体売上高は、前年同期比280%増の31億ドルでした。エヌビディアのデータセンター(+427%)の伸びには劣りますが、非常に高い成長率を記録しています
全社に占める比率は25%で、前期通期の15%を上回ります
今期は110億ドル以上を見込み、前回の100億ドル超から1割程度上方修正しました(全社売上高予想の従来比+10億ドルに相当)
AI以外の半導体は 2-4月期で底を打つ見込み
ワイヤレス売上高は+2%の16億ドルで、今期はほぼ横ばいになるとの見通しを据え置きました
北米の顧客(=アップル)との継続的な関係は深く戦略的で、複数年にわたるものであり、業績は同顧客との関係に一致したトレンドを見込んでいます。今期は前期比でほぼ横ばいの予想です
サーバー・ストレージは-27%の8.24億ドルで、下半期に緩やかな回復を見込んでいます。今期は約20%の減収を見ています
ブロードバンドは-39%の7.3億ドルで、サービスプロバイダーの支出が引き続き停滞しています。今年後半に底をうち、2025年の回復を見込んでいます。今期は30%台後半の減収を予測しています
産業向けは-10%の2.34億ドルでした。今期は2桁%の減収を見ています
AI以外の半導体売上高は2-4月期に底を打ち、下期に緩やかに回復すると見ています