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インテュイティブサージカル 良好な1Q決算 手術件数見通しを上方修正

インテュイティブサージカルが18日引け後に発表した2024年度1Q(1-3月期)決算は市場予想を上回りました

通期の手術件数見通しを上方修正し、時間外取引で株価は終値比2.5%の372.63ドルとなっています

2024年度1Q(1-3月期)決算

売上高・EPS共に予想上回る、22%増益

売上高が+12%の18.9億ドル、調整後EPSは+22%の1.50ドルとなり、市場予想の18.7億ドルと1.42ドルを共に上回りました

売上高の前年同期比は、前四半期の+17%から減速しました

利益率上昇、手術件数は予想上回る+16%

粗利益率は+0.3%の65.9%、営業利益率は+2.1%の24.8%でした

「da Vinci」手術件数は+約16%と伸び率は2022年度2Q以来の低さでしたが、2024年の手術件数見通し(+14~17%)のレンジ内です。通期の手術件数は後述の通り上方修正されました

市場予想の+14.2%を上回りました

米国での一般外科の成や米国外での泌尿器科を含む、その他の手術が堅調でした。世界全体では胆嚢摘出、結腸切除、前腸が牽引した。 地域別では中国やドイツ、英国が好調でした

GLP-1の悪影響が懸念されている肥満症手術に関しては、米国での伸びは引き続き緩やかで横ばいでした

出荷台数はほぼ横ばい リース比率が51%に上昇

出荷台数は+1台の313台で、市場予想の298台を上回りました。米国が+7台の148台、米国外は-6台の165台でした

全体の出荷台数のうちオペレーティングリースは159台で、全体の50.8%(前四半期は48.2%)と高水準でした。今年は、先日米国で承認された第5世代機が限定的な台数でリリース予定となっており、新機種への買い替えを控えてリース購入する顧客が増えるのではとの見方があります

システム売上高は減収、インスツルメンツは予想上回る

セグメント売上高はシステムが-2%と減収に転じ(リース出荷比率の拡大が影響)、インスツルメンツ&アクセサリーも+18%に減速しました

インスツルメンツ&アクセサリー(11.6億ドル)は市場予想の11.5億ドルを上回り、システム(4.18億ドル)も予想の4.0億ドルを上回りました。サービス(3.14億ドル)は予想の3.17億ドルを下回りました

ロボット出荷台数に関しては、米国とドイツでは設備投資が堅調。中国では入札の遅れや各省庁がロボット機器の国内競争を推奨したことが影響しました。英国では、NHS(国民保健サービス)の財政圧迫によりやや軟化が見られたと説明しています

稼働台数は前四半期比+3%の8,887台

「da Vinci」稼働台数は前四半期比+3%の8,887台でした(うちオペレーティングリース比率は26.3%、前四半期比+0.4%pt)。市場予想の8,844台を上回りました。米国が+3%の5,243台、米国外は+4%の3,644台でした

「Ion」は+13%の604台でした

世界全体でのマルチポートのシステム利用率(四半期中の稼働台数当たりの手術件数)は前年同期比 +1%で、過去のトレンドを下回りました

2023 年に顧客が コロナの影響を受けた受注残を消化して、マルチポートの臨床用稼働台数が +14%と増えたことが影響しました

「da Vinci 5 」は8台を出荷 手術で利用

3 月に最新機種「da Vinci 5」の FDA 認可を取得し、1Qで 8 台を出荷。最初の手術が完了しました。利用した顧客は好評価だったとのことです

2024年度(12月期)見通し

手術件数見通しを+14~17%へ上方修正

2024年度通期の手術件数見通しは、前回の+13~16%から+14~17%へと1%pt上方修正しました

ロボットの出荷台数に関しては、「da Vinci 5」の出荷数が制限される中で、顧客は5へのアップグレード権利を有した4を購入するか、5を入手できるのかを待つかで判断が分かれる見通しで、ISRGの出荷台数は不安定になるとの見通しを示しました

業績推移・見通し

今期増益率は減速、来期は加速見通し

市場予想では今期の調整後EPSの成長率は減速するも、来期は加速する見通しとなっています(1Q決算前時点)

今期は、前期と比べて手術件数の伸びが緩やかになると見られるほか、「da Vinci 5」へのアップグレードを巡って顧客のロボット購入台数が不安定になる可能性があります

株価チャート

インテュイティブサージカルとは

https://isrg.intuitive.com

インテュイティブサージカルは手術支援ロボットの最大手です

ロボットの「da Vinci」を病院に納入し、セグメントはロボット販売の「システム」、手術毎に用いられる鉗子などの「インスツルメンツ&アクセサリー」、納入済みロボットから得る「サービス」の3つで構成されています

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